擬態する昆虫の代名詞と言えばナナフシでしょう。
泉の森にも以下の3種類のナナフシの仲間が生息しています。
●体が細長くて樹の枝のようなナナフシモドキ
●体が少し太短く翅があるニホントビナナフシ
●体が太短くてトゲが生えているトゲナナフシ
先日、わけあってこれらナナフシの仲間を探していたのですが、
見つけることができませんでした。
しかしこの日は立て続けに2匹のニホントビナナフシを見つけられたのです。
~ニホントビナナフシのメス~
探すと見つからず、探していない時にひょっこり見つかる……皮肉なものですね。
トビナナフシの仲間は日本に3種類いますが、
その中でニホントビナナフシはもっとも普通に見られる種類です。
オスは珍しく、この辺りではもっぱらメスだけで繁殖する
単為生殖(たんいせいしょく)という方法で子孫を残しています。
さて名前に「飛び」と入るトビナナフシですが、
オスは体が細く翅も大きめで活発に飛翔するらしいものの、
メスは翅が小さく自力で飛び立つことはできません。
~ニホントビナナフシのメスの翅~
体に対してこの大きさの翅では自由に空を飛ぶことはできませんね。
木から落ちた時に少し滑空したり、
あるいはパラシュートのように落下速度を落とす程度の役目のようです。
クモの巣に捕まっていることがあるのですが、
きっと滑空していて引っかかってしまうのでしょうね。
運よくトビナナフシを見つけたら空に放り投げてみてください。
翅を広げて滑空する姿を見ることができるでしょう。