今日もとっても暑い泉の森。ミンミンゼミの声が、事務所にいても聞こえてきます。
9月に入ると、人間に目の敵にされるあの虫…スズメバチの活動が活発になります。
今日もボランティアさん(植物調査班)の活動中に、キイロスズメバチが付きまとってきました。
昨日はキイロスズメバチの狩りのシーンに出くわしました。
この時期、森のあちこちにあるセミの死体。
そのセミの死体から、胸の肉をかじりとって肉だんごにしていました。
~キイロスズメバチ と アブラゼミの死体~ キイロスズメバチの働き蜂が獲物集めをしていました
スズメバチの働き蜂はすべてメスです。
働き蜂は昆虫を捕獲すると肉だんごをつくり、巣に持ち帰ります。
持ち帰った肉だんごは、幼虫の食べ物です。
成虫は肉を食べることはありません。
夏の間精いっぱい生きぬいたアブラゼミの亡骸は、スズメバチの幼虫の食べ物となりました。
森では無駄な命などないのですね。
クモの巣に引っ掛かってしまったアオバハゴロモは、巣の主のジョロウグモの獲物になりました。
この若いジョロウグモは、アオバハゴロモを栄養に、立派な成体のジョロウグモになります。
すぐ近くの葉には、カメムシの赤ちゃん たちがいました。
キバラヘリカメムシの赤ちゃんは、レモンイエローの体が鮮やかなカメムシです。
新しい命が生まれ、それぞれ森の中のものを食べて育ち、最後はまた森に還っていく。
森の命は巡っているんだな、とスズメバチの狩りを見て、実感しました。