昨夏に展示を始めた各種スズメバチ・アシナガバチの展示ですが、まだやっています。
ミツバチは女王蜂と働き蜂がそろって冬を越し、同じ巣が何年も使われます。
しかしスズメバチやアシナガバチの巣は1年限り。
その年に巣を作った女王蜂や働き蜂はみな死んでしまいます。
越冬するのは翌年巣を作る新女王蜂だけです。
当館で飼育しているハチたちも、生き残っているのはみな女王蜂なのでしょう。
もっとも元気なのは、大きくて見応え充分のヒメスズメバチです。
▲ヒメスズメバチ(スズメバチ科)
このヒメスズメバチの展示を始めたのは昨年の8月11日。
中央林間自然の森から採ってきました。
ここへ来て寒さのためか死ぬ個体が増えてきましたが、まだ10匹います。
朝は動かずじっとしていますが、暖房で部屋が暖まると飛んだりしています。
新しいエサ(昆虫ゼリー)を与えると、ご覧の状態。
なかなかケース内を掃除できず、食べ散らかしの昆虫ゼリーだらけなのはご容赦いただきたいと思います。
お次はムモンホソアシナガバチです。
▲ムモンホソアシナガバチ(スズメバチ科)
こちらの展示開始は8月17日。当館の庭のシラカシの木で採りました。
葉がかぶさって何匹いるかよく分からないのですが、この写真では14匹写っています。
あまり活発ではありませんが、しっかり生きています。
最後に紹介するのはキアシナガバチ。
▲キアシナガバチ(スズメバチ科)
こちらは最も古く、6月22日の展示開始です。
キャンプ場の炊事棟の軒下から採ってきました。
キアシナガバチの生き残りは1匹のみ。
もちろん採ってきたあとに羽化したのでしょうが、それにしても長い間生きています。
本来は朽木中や樹洞内で越冬するハチたちですが、館内が暖かいので活動しているわけです。
写真は撮れませんでしたが、この他にもセグロアシナガバチとキボシアシナガバチもいます。
当館においでの際はぜひご覧ください。