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豊かな自然が広がる引地川源流の森 泉の森 いずみのもり

〒242-0029 神奈川県大和市上草柳1728番地アクセスマップ
Tel:046-264-6633(自然観察センター・しらかしのいえ)
Tel:046-260-5795(泉の森ふれあいキャンプ場)
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2016/11/16(水)泉の森自然情報~秋のテントウムシたち~【自然観察センター】

最近は寒くて、あまり虫を見かけなくなりましたね。
そんな中で比較的活発に活動しているのがテントウムシの仲間ではないでしょうか?
テントウムシの仲間の多くはアブラムシを餌としていますが、
そのアブラムシの発生期が春と秋ですので、
テントウムシの仲間も春と秋に多く見られます(夏は冬眠ならぬ夏眠をしているそうです)。
そしてテントウムシの多くの種類が成虫で冬を越しますので、
今の時期は越冬に備えたテントウムシたちが多く見られるのですね。
今回は、そんなテントウムシの仲間たちのうち、最近見かけたものを紹介しましょう。


ナミテントウ(テントウムシ科)
泉の森でもっとも普通に見られるテントウムシがナミテントウでしょう。
大きさ(体長)は、図鑑によれば4.7~8.2mm(以下同)。
ナミテントウは斑紋の変異が多く、まるで別の種類のように見えるほどです。
次の2枚もナミテントウなんですよ。

▲左も右もナミテントウ
「黒い翅に赤い紋が2つあるタイプ」「黒い翅に赤い紋が4つあるタイプ」「黒い翅に赤い紋がたくさんのタイプ」
「赤い翅に黒い紋がたくさんあるタイプ」、そして「赤い翅に紋がないタイプ」などがあります。
よく似たダンダラテントウというものがいますが、これは触角の形が少し違うので、
ルーペを使えば見分けられるでしょう。


ムーアシロホシテントウ(テントウムシ科)
自然観察センターの庭で、ナミテントウほどではないにしろ、よく見るのがムーアシロホシテントウです。
4.0~5.1mmの小さめのテントウムシで、頭と翅の間に見える胸の部分(正確には前胸背といいます)に
4つの白い紋が並んでいるのが特徴で、翅の白い紋は14個です。


シロホシテントウ(テントウムシ科)
センターの庭でも時どき見るのですが、あまり多くないのがシロホシテントウ。
3.1~4.9mmの小さめのテントウムシで、大きさや色などムーアシロホシテントウによく似ていますが、
胸の両側に白または黄色っぽい紋があり、翅の白い紋は12個です。
泉の森にはこれらによく似たシロジュウシホシテントウというのがいるのですが、
春には見たものの秋はまだ見ていません。
シロジュウシホシテントウはその名の通り翅の白い紋が14個ですが、
胸の斑紋が独特ですので図鑑を見れば区別できるでしょう。


キイロテントウ(テントウムシ科)
黒い紋が2つある白い胸と、紋が1つもない黄色の翅が特徴のキイロテントウ。
3.5~5.1mmの小さめのテントウムシです。
このキイロテントウと前出のシロホシテントウは、アブラムシではなくうどんこ病菌(カビの仲間)を食べますので、
うどんこ病にかかった樹木を探すと見つかります。


ヒメカメノコテントウ(テントウムシ科)
これもよく見るヒメカメノコテントウ。
3.0~4.6mmの小さめのテントウムシで、オレンジ色の翅で、両翅の合わせ目が黒い
写真のようなタイプ(黒い紋はある場合とない場合があります)の他に、
オレンジの翅に黒い紋がチェック柄のように入るタイプや、翅全体が黒いタイプがあります。


アカホシテントウ(テントウムシ科)
黒い翅に、輪郭のはっきりしない大きな赤い紋が2つあるアカホシテントウ。
センターの庭にたくさんいます。
5.8~7.2mmと、だいたいナミテントウと同じくらいの大きさで、カイガラムシを食べます。


ヒメアカホシテントウ(テントウムシ科)
黒い翅の中央に小さな赤い紋が2つあるヒメアカホシテントウ。
3.3~4.9mmの小さめのテントウムシで、これもカイガラムシを食べます。


ヨツボシテントウ(テントウムシ科)
赤い翅に黒い紋が4つあるヨツボシテントウ。
両翅の合わせ目が黒くて一部太くなっているので、黒い紋が5つあるようにも見えます。
これは2.9~3.7mmと、小さなテントウムシです。


モンクチビルテントウ(テントウムシ科)
こちらはヨツボシテントウによく似たモンクチビルテントウ。
ヨツボシテントウよりも毛深く、翅の黒い紋が大きく横に長い感じです。
これは比較的最近日本に入ってきた外来種なので図鑑に載っていないこともありますが、
大きさはヨツボシテントウと同じくらいです。
(このテントウは秋にも見ましたが撮影できなかったので、この写真は春に撮ったものです)


クロツヤテントウ(テントウムシ科)
最後は、とっても小さなクロツヤテントウ。
胸や翅は黒ですが、頭はオレンジ色です。
わずか1.5~2.0mmですので、ゴマ粒よりも小さいくらい。
よほど注意していなければ見つからないでしょう。
こんなに小さなテントウムシがいるって知っていましたか?

実はテントウムシの仲間にはこのようにとても小さな種類が多く、
日本の全テントウムシ(約180種)のうち半分くらいは、2mm程度のものなのです。
小さなテントウムシで多いのはヒメテントウ類なのですが、
春にはたくさん見たものの、秋はまだ見ていません。

いかがでしたか?
今回は10種類のテントウムシを紹介しましたが、泉の森にはまだまだたくさんのテントウムシがいます。
ほとんどがナミテントウより小さいので、注意していないと目に入らないかもしれませんが、
冬になる前にかわいいテントウムシたちを探してみてはいかがでしょうか?

そういえばナミテントウと並んで一般的なナナホシテントウを撮っていませんでしたね。
もちろん泉の森にはナナホシテントウもたくさんいますよ。

※泉の森は動植物の採集・採取が禁止ですので、テントウムシも見るだけにしましょう。

泉の森
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