泉の森内にある郷土民家園の職員さんがヘビの抜け殻を持ってきてくれました。
民家園入口の石垣の間から尾の部分だけ出ており、引っ張りだしたということです。
調べてみるとシロマダラという珍しいヘビの抜け殻であることが分かりました。
▲シロマダラの抜け殻
長さは65cm以上あります。他のヘビと比べると小さく感じますが、
シロマダラの体長は30~70cmということなので、立派な大人(成蛇)のものですね。
シロマダラは沖縄を除くほぼ全国に生息していますが、生息密度が低く、
また夜行性なので滅多に見ることはありません(私は未見です)。
その貴重な姿がこちら。
▲シロマダラ
これは2010年に、やはり民家園で見つかったシロマダラです。
民家園にはシロマダラが定着しているようですね♪
私も生きている姿を見たいです。
▲頭の部分
なんとも綺麗に脱ぐものです。完全に裏返っているのですよ。
眼の皮も残っていますね。ヘビにはまぶたがありません(目を閉じられません)。
▲胴の部分
うっすらと体の模様も残っていますが、シロマダラと断定する決め手となったのは
鱗の列の数(体鱗列数)です。※この写真では一部が裏側に回っています。
シロマダラは17列あるのですが、他のヘビはもう少し多いんですよ。
▲総排出孔
腹側を見ると総排出口(総排泄孔)があります。ヘビはこの1つの穴から糞や尿、卵などを出します。
ヘビだけでなくすべての爬虫類、両生類、鳥類、
そして原始的な哺乳類(カモノハシなど)などが総排出口を持ちます。
ヘビは、この総排出口より後ろ(写真では左側)が尾になります。
腹側の鱗は、胴の部分は1列ですが、尾の部分は2列なのが分かりますね。
このシロマダラの抜け殻は自然観察センターに展示しています。