民家園の園内では、秋の七草のうち3種類が見られます。
秋の七草とは・・・現存する最古の歌集「万葉集」に収められている、山上憶良が読んだ2首の歌が由来とされています。
8巻1537番「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
8巻1538番「萩の花 尾花葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
※朝貌は、現在の桔梗の花であることが定説です。
【萩(ハギ)】
漢字で草かんむりに秋と書く、秋の七草の一種に数えられる植物です。
民家園では旧小川家の前や畑の前など、複数の場所で赤紫色の花が咲いています。
【尾花(ススキ)】
8月30日(木)に取り上げた植物(こちらを参照)ですが、園内の他の場所に生えているススキも白い穂が揃い始めました。
写真は旧北島家の裏手の畑前で、ここではハギとススキの両方が入った写真が撮れます。また、旧小川家の前には薄黄の斑が入った「タカノハススキ」もありますので、こちらもぜひご覧ください。
【女郎花(オミナエシ)】
こちらも7月10日(火)に取り上げた植物(こちらを参照)ですが、2ヶ月以上経った今も咲き続けています。
天気が良い日には傘状に咲いた小さな花の上に虫が乗り、一心不乱に蜜を吸う姿が見られます。
春の七草は食べられる種類の植物が多く、民家園でも「初春の七草粥」のイベント時で使います。一方、秋の七草は花の様子を楽しむ種類の植物が多く、今週末から展示を始める「十五夜団子展示」の飾りに使います。どうぞ秋の風情をお楽しみください。