クワコの展示は終了させていただきました。
泉の森の中の郷土民家園で毎年飼育・展示しているのがカイコですね。
そのカイコはミツバチとともに数少ない家畜化された昆虫です。
ミツバチは野生種がいますし、飼育しているものが逃げ出し自然に帰ることがあります。
しかしカイコは自然界には存在せず、野生化することもできません。
そんなカイコの原種(野生種)と考えられているのがクワコです。
カイコと同じようにクワの葉を食べ、泉の森にも生息しています。
▲クワコ(カイコガ科)の幼虫
カイコの幼虫は白いですが(品種によっては白でないものも)、クワコはご覧の色です。
お尻の方にはカイコと同じように突起があります。
成虫もこの幼虫と同じような色合いで、カイコともっとも異なるのは飛べること。
そんなクワコの幼虫が昨日、クワの木の下に2匹落ちていたのです。
きっと台風21号による昨日の朝までの強風で落ちてしまったのでしょう。
せっかくですので拾ってきて飼育することにしました。
ところでクワコ、というかチョウやガの幼虫の眼ってどこにあるかご存知ですか?
カイコやクワコ、それからアゲハチョウの幼虫には頭のように見えるところに眼のようなものがあります。
これを眼だと思っている人も中にはいると思うのですが、これは単なる模様で眼状紋(がんじょうもん)と言います。
実際の目はここです。
小さな単眼が左右に数個ずつあるだけで、成虫のような複眼ではありません。
このクワコ、羽化するまで展示する予定です。
カイコとは違う、黄色っぽい繭(まゆ)も見られるでしょうか。