展示していた2つのコガタスズメバチの巣ですが、どちらも成虫がすべて死んでしまいました。
これに伴い展示を終了させていただきましたのでご了承ください。
昨日、お隣のふれあいの森でコガタスズメバチの巣が見つかりました。
しかも2つも。
どちらの巣も大きくなると通行する人に危険がおよびそうな場所。
そのままにはしておけない巣です。
知らせを聞いて、喜んで採集に行きました(笑)。
▲果樹園近くの四阿(あずまや)の天井にあったコガタスズメバチの巣
コガタスズメバチの初期巣は入り口が長く伸びて、逆さにした「とっくり」のような形をしています。
こちらの巣はまだ女王蜂が1匹で頑張っている、とても若い巣でした。
▲緑の見本園のカツラの木にあったコガタスズメバチの巣
同じ種類のハチでも巣の色はずいぶん違いますね。
これは材料とした木材の種類の差です。
スズメバチやアシナガバチは枯れ木の表面などを削り取って巣の材料にするんです。
こちらの巣は女王蜂の他に働き蜂が3匹いました。
コガタスズメバチは攻撃性が低い、とてもおとなしいスズメバチです。
もし我が家に巣が作られたら、私はそのままにするでしょう。
しかし多くの方が利用する公園では、そうはいきませんよね。
殺すのはかわいそうなので、自然観察センターで展示するため生け捕りにしました。
▲四阿の天井にあった巣
外被(外側の覆い)がないのは、天井からはがす時に外れてしまったからです。
でもそのおかげで巣盤がよく見えます。
この巣には蛹(さなぎ)が7つあるので、しばらくしたら働き蜂が生まれて(羽化して)くるでしょう。
▲カツラの木にあった巣
こちらは枝ごと切ってきたので外被があります。
しかし特徴的な長い出入り口はハチを採集している時に壊してしまいました……。
こちらは中がよく見えないので蛹の数は分かりませんが、働き蜂は少し増えるでしょう。
どちらの巣も本日から「昆虫の生体展示コーナー」で展示しています。
是非ご覧ください。