2018年になりました。
今年もよろしくお願いいたします。
年明けはとてもよく晴れ、風もなかったのでジャンパーがいらないほどでしたね。
そんな1月2日、館内の生き物たちのエサやりのため泉の森に来ました。
そのまま帰るのはもったいないので、園内で虫探しをしてみたのです。
▲コバネイナゴ(バッタ科)のメス
まず見つけたのはコバネイナゴのメスでした。
バッタの多くは卵で冬を越し、コバネイナゴも同じです。
つまり成虫は春を迎えることができないのですが、暖かいためかまだ生きていました。
▲コバネイナゴのオス
コバネイナゴのオスも見つけました。
泉の森はイナゴの生息密度が高いので、こうして生き残っている個体も少なくありません。
我が家(東京・多摩地区)の近くではそれほど多くないので生き残りは見つかりませんでした。
▲オンブバッタ(オンブバッタ科)のメス
▲オンブバッタのオス
オンブバッタも成虫は冬を越せないバッタですが、やはりオスとメスが生きていました。
これらバッタたちは鳥たちの冬季の貴重な食料となるのではないでしょうか。
ちょっと可哀想ですが、しかたありませんね。
▲コカマキリ(カマキリ科)のメス
驚いたのはコカマキリがいたことです。
年を越したカマキリを見たのは初めてです。
お腹が膨らんでいますが、まだ卵を産むのでしょうか?
▲ナナホシテントウ(テントウムシ科)
ナナホシテントウも2匹見ました。
ナナホシテントウを含むテントウムシの多くは成虫越冬です。
中でもナナホシテントウは寒さに強いのか、冬でも活動しているものに出会います。
▲シマアメンボ(アメンボ科)
アメンボの仲間も成虫越冬です。
落ち葉の下などで冬を越すらしいですが、シマアメンボは毎冬活動しているものを見ます。
この日は10匹近くが活動していました。
▲アメンボ(アメンボ科)
アメンボも活動していました。
冬に活動しているのを見るのは初めてです。
今冬は例年よりも暖かいのでしょうか?
▲クロナガアリ(アリ科)
クロナガアリはアリの中では珍しく植物食で、秋に草の種を集めます。
女王アリとオスアリが結婚飛行を行う春と、収穫の時期である秋以外は巣口を閉じてしまいます。
そんなクロナガアリが冬になってもせっせと種を運んでいました。
働き者ですね。
▲クロヤマアリ(アリ科)
クロヤマアリも歩いていましたが、動きは鈍いです。
虫の死骸でも見つけられたでしょうか?
このように、その気になれば真冬でも虫は見つけられるんですよ。
ちなみに、館内で飼育・展示しているノコギリクワガタも年を越しました。
▲ノコギリクワガタ(クワガタ科)
コクワガタやヒラタクワガタ、オオクワガタなどは成虫越冬して何年もか生きます。
しかしノコギリクワガタやミヤマクワガタはその年限りで死んでしまうのです。
館内が暖かいとは言え、年を越したのには驚きました。
知人は翌年の7月まで生かしたことがあるというので、上には上がいるものですね。