冬虫夏草(とうちゅうかそう)という言葉を聞いたことはありますよね?
昆虫などの陸上節足動物に寄生する菌類(キノコなど)のことです。
泉の森でも何種類かの冬虫夏草が見つかっていますが、
梅雨のこの時期に見られるものを紹介しましょう。
▲クモタケ
キシノウエトタテグモという、地中に穴を掘って生活しているクモに寄生する菌類です。
キシノウエトタテグモは周りに溶け込むような蓋を巣の入口につけるので、巣はなかなか見つかりません。
しかしこの時期になると巣の中からキノコが出てくるので、そこに巣があったと分かることが多いです。
あまり大きくないので知っていないと探すことは難しいキノコなのですけどね。
▲オサムシタケ(?)
とても小さな白いキノコが線香花火のように生える冬虫夏草。
掘ってみなければ何に寄生しているのか分かりません。
しかし形や今まで泉の森で見つかっているものということで考えると、オサムシに寄生するオサムシタケの可能性が高いです。
このように、いろいろな昆虫などが菌類にやられるのです。
▲バッタカビ
これは冬虫夏草とはいえないのですが、バッタに寄生するカビにやられたショウリョウバッタ。
このカビに寄生されたバッタは草の高いところに登って死にます。
これはカビが遠くまで胞子を飛ばせるよう、バッタの行動をコントロールしているのだと言われています。
なんだかすごいですよね。
夏に大きなバッタが草のてっぺんで死んでいるところはよく見ます。
しかし今年は自然観察センターの庭で小さなバッタがたくさん死んでいます。
中にはこんな場面も。
このようにたくさんの小さなバッタがバッタカビで死んでいます。
センターの庭はさながらバッタの墓場です。
ちょっとマニアックな冬虫夏草などを紹介したのは、7/9(日)に冬虫夏草の観察会があるからです。
興味のある方はコチラ→(泉の森観察会)をご覧ください。