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豊かな自然が広がる引地川源流の森 泉の森 いずみのもり

〒242-0029 神奈川県大和市上草柳1728番地アクセスマップ
Tel:046-264-6633(自然観察センター・しらかしのいえ)
Tel:046-260-5795(泉の森ふれあいキャンプ場)
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2015/11/6(金)泉の森自然情報~成虫で冬越しする蝶たち~【自然観察センター】

蝶(ちょう)の舞う姿が見られるのは主に春から秋ですが、
もちろん冬の間も生きています。
蝶は種類によってどのような状態で冬を越すか決まっていることは先日もお伝えし、
幼虫で越冬する種類をいくつか紹介しました。
蝶は幼虫で越冬するものが一番多いのですが、
今回は成虫で越冬するものを紹介しましょう。

キタキチョウ(シロチョウ科)~
シロチョウの仲間は蛹で越冬するものが多いのですが、
キタキチョウは成虫で越冬します。
幼虫はネムノキなどのマメ科植物を食べます。
以前はキチョウと呼ばれていたのですが、
研究の結果、ひとつの種と思われていたものが2種に分けられ、
この辺りに住むものはキタキチョウとされました。


ルリタテハ(タテハチョウ科)~
タテハチョウの仲間は幼虫で越冬するものが多いのですが、
成虫で越冬するものも少なくありません。ルリタテハも成虫で越冬します。
越冬後は翅の瑠璃(るり)色が薄まり水色になった個体も見られます。
幼虫は主にユリ科のサルトリイバラを食べますが、
庭に植えたホトトギス(同じくユリ科)を食べることもあります。
泉の森に住む成虫越冬のタテハチョウは、他にキタテハなどもいます。


テングチョウ(タテハチョウ科)~
頭に天狗(てんぐ)の鼻のような突起があるテングチョウ。
ご覧のように翅の裏側は枯れ葉にそっくりです。
枯れ葉にそっくりなので越冬中に天敵に襲われることも少ないでしょうね。
幼虫はエノキを食べます。
テングチョウは最近タテハチョウ科にまとめられましたが、
以前はテングチョウ科として扱われていました。


クロコノマチョウ(タテハチョウ科)~
クロコノマチョウの翅の裏も枯れ葉にそっくりです。
大きな蝶なのですが、落ち葉の上にいると見つけられないほどです。
クロコノマチョウは地球温暖化の影響か、分布をどんどん北へ広げています。
以前はこの辺りにはいない蝶だったのです。
幼虫はススキやジュズダマなどのイネ科植物を食べます。
クロコノマチョウなどは以前はジャノメチョウ科として扱われていましたが、
テングチョウと同様、タテハチョウ科にまとめられました。


ウラギンシジミ(シジミチョウ科)~
前翅の先端がとがったウラギンシジミは、名前のとおり翅の裏が銀色(白)です。
翅の表はメスではご覧のように灰色の部分がありますが、
オスではこの部分がオレンジ色になります。
幼虫はクズなどのマメ科植物を食べます。
シジミチョウの仲間は幼虫や卵で越冬するものが多く、
ここに紹介するような成虫で越冬する種類はあまり多くありません。


ムラサキツバメ(シジミチョウ科)~
後翅の尾状突起が可愛らしいムラサキツバメ。
これはメスで明るい紫色が綺麗ですが、オスの翅の表は全体が暗い紫色です。
やはり翅の裏は枯れ葉そっくりですね。
ムラサキツバメも北へ分布を広げている種で、以前はこの辺りにいませんでした。
この種は蝶としては珍しく大きな集団を作って越冬しますので、
いずれそんなシーンもお届けしたいと思います。


ムラサキシジミ(シジミチョウ科)~
ムラサキツバメを小さくして尾状突起をなくしたようなムラサキシジミ。
翅を開いたところを撮れませんでしたが、ムラサキツバメに似た感じです。
こちらは以前からこの辺りに暮らしています。
この種は単独または小さな集団を作って越冬します。
ムラサキツバメもムラサキシジミも幼虫はシイやカシなど常緑のブナ科植物を食べます。

いかがでしたか?
これら成虫越冬する蝶は、暖かければ12月ころまで活動します。
そんな姿を見かけると「まだ生きてる」とお思いになったかもしれませんが、
彼らは葉の裏や枯れ草の間などで冬を越し、
春に活動を再開して交尾・産卵をするのです。
もちろんすべての蝶が越冬に成功するわけではなく、
春を待たずに死んでしまうものもいます。
多くの蝶が無事に冬を越せるといいですね。

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