この時期、草の生えたところを歩くと、小さな何かがピョンピョンと飛び跳ねて茂みに隠れます。
色々な虫の可能性がありますが、バッタの赤ちゃんのことが一番多いかもしれません。
こちらの存在に気づいて、さっと身を隠したのはイナゴの赤ちゃんでした。
全身緑で見事な保護色ですね。背中に白い筋があるのが特徴です。
細い草にそっくりな姿の2種類のバッタがいました。
ショウリョウバッタ(左)と、オンブバッタ(右)の赤ちゃんです。
どちらも似ていますが、ショウリョウバッタの方が大型で後ろ脚が長いです。
よく「おんぶしていないからオンブバッタじゃない!」と言われることがありますが、おんぶするのは大人のオンブバッタで、今の時期の子どもたちはおんぶすることはありません。
おんぶしていなくても、「オンブバッタ」だと認めてあげてくださいね^^;
個人的に一番好きなバッタ類の赤ちゃんが、ササキリです。画像左の黒と赤の不思議な姿のキリギリスの仲間です。この赤ちゃんは5mmあるかないか、とにかく小さいので、見つけるのは結構大変です。
バッタを食べるかは分かりませんが、肉食の昆虫トウキョウヒメハンミョウというハンミョウも、今の時期地面の上によくいます。
湿生植物園では、夏の花がいくつか咲き始めました。
サンカクイというカヤツリグサが花の時期を迎えています。
茎を触ってみると、綺麗な三角形になっているので「三角藺」と書きます。
白い花はセリです。小さいですが、夏の日差しに映える真っ白の綺麗な花です。
赤紫の背の高い草はミソハギ。湿生植物園のあちこちにあって、彩を添えています。
背の低い草が水辺にびっしり広がり、よく見るといくつか花を咲かせています。
ミゾカクシの花です。溝を隠すように繁茂するので「溝隠」です。
田のあぜにムシロを敷いたように広がるから 「アゼムシロ」ともいいます。
水辺をにぎわせているトンボたちですが、一番多いのがオオシオカラトンボとシオカラトンボ。
2種類が並んでいる様子を写真に撮りました。(左:オオシオカラトンボ 右:シオカラトンボ)
写真はどちらもオス。色合いが全然違いますね。
涼を求めて小川に遊びに来る方や、昆虫探しに来る方が増えてきました。
沢山自然や生き物に親しんでいただけてうれしいです。
ただ、みんなが観察する生き物や植物は、持ち帰れませんのでご了承ください。
マナーを守って、夏の泉の森を満喫してください。