少し前のことですが、当館の庭のシラカシの木でムモンホソアシナガバチの巣が見つかりました。
▲当館の庭で見つかったムモンホソアシナガバチ(スズメバチ科)の巣
ムモンホソアシナガバチはかなりおとなしいハチです。
しかも巣は3m以上の高さにありましたから普通なら安全です。
しかし門から入口に向かう途中の通路脇で、お子さんが振り回した網がぶつからないとも限りません。
そこでやむなく回収することにしました。
実施したのはおととい、8/15(水)です。
ところがよく見ると、成長真っ盛りのはずのこの時期なのに巣が空っぽです。
理由はただひとつ。ヒメスズメバチに襲われたのです。
ヒメスズメバチはアシナガバチの巣を襲い、幼虫や蛹(さなぎ)を持ち去ります。
最近見つかったアシナガバチの巣の多くが、やはり空でした。
ふだんはおとなしいムモンホソアシナガバチですが、襲われた後は神経質になります。
このため巣を刺激するとハチが散ってしまい、回収には時間がかかりました。
▲捕獲した成虫(働きバチ)
成虫は24匹捕まえました。
どうも女王バチはいないようです。
▲展示ケース
ケースに入れてはみたものの、落ち着きがありません。
2日経ったらようやく落ち着き、本日から展示できるようになりました。
ムモンホソアシナガバチは黄色くてスマート。
アシナガバチの中でも特に美しい種類です。
当館では毎年展示していますが、今年もまたその美しさをお楽しみください。