自然観察センター庭のメドハギで繁殖しているキタキチョウのことは
10/13に紹介しましたが、その時に見つけたたくさんの卵は、
孵化(ふか)したからなのかなくなってしまいました。
でも孵化したのなら幼虫がいるはずです。
ボランティアさんと2人で探していると、
ボランティアさんがそれらしい幼虫を見つけました。
▲キタキチョウ(シロチョウ科)の幼虫?
しかし小さすぎて(長さ4mmほど)図鑑に載っているような終齢幼虫の特徴が出ていず、断定はできません……。
もう少し大きくなったら何ものか分かるでしょう。
キタキチョウは今日も卵を産んでいたのですが、キタキチョウは成虫越冬の蝶(ちょう)です。
冬が来る前に成虫まで育つことができるでしょうか?
結局私はキタキチョウの幼虫らしきものは見つけられなかったのですが、
同じメドハギからシジミチョウの幼虫を見つけました。
▲ツバメシジミ(シジミチョウ科)の幼虫?
メドハギはマメ科です。泉の森に住むシジミチョウでマメ科植物を食べるのは、
ルリシジミ、ツバメシジミ、そしてウラナミシジミなどです。
図鑑を見るとツバメシジミのような気はするのですが、
これもはっきりとは分かりません。
別のボランティアさんから、育てて種を特定してほしい言われましたので、
チャレンジしてみます。
ご覧になった方から、どれが幼虫か分からないというご指摘を受けましたので、
分かりやすく赤い線で囲ってみました。
中央の毛の生えたのが幼虫です。右側が頭だと思います。
そのボランティアさんから、アゲハチョウ類の幼虫がいる所を教えてもらいました。
まずはコクサギにいたカラスアゲハの幼虫。
▲カラスアゲハ(アゲハチョウ科)の終齢幼虫
成虫の翅が青や緑に輝きとても美しいカラスアゲハの幼虫です。
カラスアゲハは蛹(さなぎ)越冬ですので、間もなく蛹になり、
来春羽化してその美しい姿を見せてくれるでしょう。
続いてはカラスザンショウのモンキアゲハ。
▲モンキアゲハ(アゲハチョウ科)の終齢幼虫
モンキアゲハは後翅に大きな白い紋(死ぬと黄色くなります)がある大きな黒いアゲハです。
この幼虫は4齢幼虫からの脱皮直後なのか黄色っぽいですが、
もっと鮮やかな緑色になります。
これも蛹越冬ですので、この個体が成虫になるのは来年の春ですね。
昨日はたまたま暑くなって生き残りのアブラゼミやヒグラシが鳴いていましたが、
かなり涼しくなってきました。これからますます寒くなりますね。
しかし寒くなっても昆虫は死に絶えるわけではなく、
なんらかの形で冬を越すので、今の時期でも探せば虫は見つかるものなのです。