自然観察センターで飼育しているナナフシモドキ。
ナナフシの仲間は木の枝にそっくりな虫で、擬態の名手として有名ですよね。
そのナナフシモドキがいつから卵を産むかと観察していたのですが、ようやく産み始めました。
▲ナナフシモドキの卵
ちょっと昆虫の卵とは思えない、不思議な形をしていますよね。
卵の上に写っているのは定規ですので、大きさ(長さ)は3mmほどということになります。
▲こちらが生みの親のナナフシモドキ
ナナフシモドキはメスばかりで、オスは今まで全国でも数例しか見つかっていないそうです。
このためナナフシモドキはメスだけで繁殖できます。
卵が受精しなくても幼虫が生まれる単為生殖(単為発生)という方法で増えるのですね。
実は昆虫の世界には、他にもメスしか見つかっていない、単為生殖をするものが多いんですよ。
ナナフシモドキは木などに止まったまま、下に卵を落としますので、
飼育ケースの下を見るといくつも落ちています。
細長くて黒いのが糞、幅が広くて茶色っぽいのが卵です。
自然観察センターにお越しの際には、ナナフシモドキの展示ケースを覗いてみてください。
時どき掃除をするのですが、糞も卵も少しずつ残しておきますね。