2週間ぶりの自然情報の更新となりました。
その間に泉の森はすっかり涼しくなり、秋の気配が濃く感じられるようになりました。
私の中で9月の花の「センニンソウ」が咲き始めました。
白く可憐な花を咲かせるつる性の植物です。透明感のある花はとても綺麗です。
しらかし広場にあるセンニンソウは、7月と8月の大雨による水没で、つるを支えていた支柱ごと倒れました。
大雨後に見に行ったセンニンソウは、無残に倒れていて無事咲いてくれるのか気がかりでした。
ですので、沢山のつぼみと花が咲く様子を見ることができて、本当によかったです。
「キツネノカミソリ」がまだ綺麗な花を咲かせていました。
ヒガンバナの仲間のキツネノカミソリは、7月終わりから8月はじめに見頃になる花です。
この夏はシーズンに撮影にいけなかったので、半ばあきらめていましたが、センターのすぐ近くで咲く花がありました。
ほかの場所もそうですが、今年のキツネノカミソリはとにかく丈が低く、花も小さい印象です。
草刈り時期のミスなのか、天候の影響もあるのか分かりませんが、だいぶ小ぶりのキツネノカミソリたちでした。
暗い森では、ヌスビトハギとミズヒキが色の競演をしていました。
上の白とピンクのマメ科の花が「ヌスビトハギ」。下の赤く丸いのが「ミズヒキ」です。
どちらも数ミリの小さな花ですが、ピンクと濃い赤で彩られた花は、とても綺麗です。
どちらも種が人や動物の体にくっつくことで運ばれる種子散布という方法で生息域を広げる植物です。
秋らしい実を見つけました。「サンシュユ」の実が赤く色づいていました。
サンシュユというと、早春に咲く黄色い花の印象が強く、花のあとはあまり注目していませんでした。
こんなに可愛い実を付けていたなんて!! まだまだ観察不足を感じました…。
もう一つの樹木の実は「クマノミズキ」。
まだ硬く緑色の実でしたが、実の付いた枝がうっすらピンクに染まっていました。
この後、実が黒く熟す頃、この枝ももっと濃い赤に変化します。今は透明感があって若々しい感じでした。
同じ仲間の「ミズキ」の方は、実が黒く熟したものもあって、さっそくハシボソガラスが食べに来ていました。
丁寧に一粒一粒くちばしでつまんでいました。熟したものだけを選んでいたのかな?
夏の終わりから道端で可憐な花を咲かせる「キツネノマゴ」の花もどんどん咲き出しています。
漢字では「狐の孫」。不思議なネーミングですね。
雑草として刈られる運命にあるこの植物も、花は大切な蜜源。少し見ているだけで、次々にチョウやハチが訪れていました。
「イチモンジセセリ」(右)は、せっせとキツネノマゴの小さな花を飛び回り、ストローのような口吻で蜜を吸っていました。
「ダイミョウセセリ」もやってきました。セセリチョウというと、小さくて色も地味で、「ガ」に間違われることが多いですが、
ダイミョウセセリは翅をいっぱいに広げて「私はチョウよ!」と訴えているようでした^^;
8月は何かと忙しく、全くと言っていいほど泉の森の自然観察が出来ませんでした。
9月からは、色々情報を仕入れて、ホームページでお伝えしていきたいです。